それは入学当日のことだったろうか。少女のように華奢な少年に、シリウス は完全に魅了されて、彼から目を離すことができなかった。いかにもスリザ リンらしい、神経質そうな陰を宿した面持ちを、シリウスは心から美しいと 思った。 これを穢すことができたなら。そう思い始めたのは、その頃のことでは無かっ たように思う。 必死に逸らそうとする目を無理矢理こちらへ向けて、その唇に、その舌に、 噛み付くようなキスをする。抵抗する手を押さえつける。敵わないことぐら いは解かっているだろうに、彼は弱い力をふりしぼって、今なお空しい抵抗 を続けていた。その姿はまるで、自分自身の心の内部を完全に表現している ようで、シリウスの苛立ちをますます掻き立てる。 シャツは微かな悲鳴をあげて、いとも簡単にただの布切れになってしまった。 セブルスの細い体が露になる。痛々しいほどに細い体。痛々しいほどに白 い肌。ああ、このときをどれほど待ち焦がれたことか。シリウスは手に入れ た喜びと、これから彼を襲うだろう快感の予感に戦慄さえ覚えた。そうして、 一種の苦痛が彼の顔をひどく歪ませる。 「何か言えよ」 シリウスは小さく、痛みを堪えるようにして言った。声は自分でも驚くほど 掠れていた。それは一体、背筋を走る歓喜の情のためのものなのか、それと ももっと他の何かに依存するものなのか、それはシリウスにはわからない。 「何か言え!」 セブルスは体を細かく震わせていた。しかし、それも感じさせないように、 毅然とした瞳でシリウスを睨んだ。 「私に触れるな」 セブルスが言った。その声は冷静なようにも聞こえた。目の奥には強い光が 確かにあった。炎のように輝く目。それはこんなものを言うのだろうか。シ リウスは胸の奥に怯える自分を感じた。彼は確実に、シリウスよりも強かっ た。憤りと諦念と憧憬と、同時にやってきた感情はますますシリウスを凶暴 にさせる。 まだセブルスを覆っていた布切れを剥ぎ取り、白い肌をきつく吸った。やわ らかな肌はたちまち真っ赤な花を咲かせる。セブルスは痛みとおぞましさに 呻き声をあげたようだった。シリウスは笑った。 「もっと苦しめ。泣き叫べ!」 理性などはとうにどこかへ消えてしまっていた。セブルスの体は爪痕や痣で 見る間に赤く染まっていった。大きく開けさせられた脚はまだ白いままで、 それがかえってシリウスの欲望に拍車をかけた。 「どうする? このまま何も言わないつもりか?」 セブルスの頬には涙の跡が幾筋もあったが、それでも声は少しもあげなかっ た。しかし恐怖がセブルスの体を覆いつくしているのは見るも明らかだった。 シリウスが大きく反り返った自身を取り出すと、恐怖の色は一層濃くなった。 「やめ、ろ!」 セブルスが叫んだ。表情も声も引きつっていた。 シリウスは高らかに笑った。セブルスを潰すことができるかもしれない。慄 いた彼の様子を見るのは愉快だった。このまま壊してしまいたい。破壊への 欲望がシリウスの全てを支配した。 「怖いのか!」 セブルスは答えなかった。答えはシリウスの中にすでにあった。 怖い。 怖い。 怖い。 怖い。 何が? 誰が? 自分自身が? セブルスの存在が? 焦燥が恐怖を煽り、笑い声がとめどもなく喉をつく。泣いていたのは、いっ たい誰だったか。 シリウスは勢いに任せて自身を突き立てる。悲鳴。涙。侮蔑。後悔。鮮やか な血の色。全てが彼を快感に追いやった。目の前がはじけて消えるような。 何もかも、消えてなくなるような、そんな感覚。 「セ、ブルス、セブルス、セブ…」 恐怖に縮んだセブルスの体は、いつもより幼く見えた。見開かれた目にもは や光は無く、死んだように身動き一つしなかった。シリウスは彼の細い体を 包み込むように抱きかかえた。シリウスの腕に喰い込んだ、セブルスの爪が、 あたかもアーサー王の剣のように、離れず、腕は血を流し続けていた。
本格的にお久しぶりでございます 瀬名ですっっ 久しぶりなのにね〜暗い〜〜痛い〜…★ まぁ、かきたかったのです。許して…? シリスネは、わりと暴力的なイメージです。でもこのssのかんじは、どっちか ていうとルスネのイメージですかね。うーん。シリウスは、そんな深くてわか りにくい傷は受けていないと思うので、そんなに重くなくただ暴力っていうか …サイテイやん ´∀`; うん、まだシリスネのイメージ、そんな固まってないのかもです。。